儚いから愛おしく、慈しむほど輝く

呼び捨てされる嬉しい響き Good Chance 期待しちゃうな

おお、道徳と貞操の似而非信者、偽善者、偽信家よ! 肉色の襦袢と腿の上部のみを見ようとする秘かな計画を以て藝術の宣言に臨まれるならば、あなた方の脳の中には一体何が起るのであらうか。美しいものの中にさう云ふものを求める心には、貞潔は存しないのである。美の詩が引きよせる精神は、さう云ふものに眼を向けないのである。
ヴァレリアン・スヴェトロフ 訳・蘆原英了「近代舞踊に就ての考察」『舞踊美論』

いつかのダイブ組びりびりノースリーブパーカー然り、桶ダンス然り、「いいですよねこれ!!萌えますよね!!!」という風に差し出された肌色に対し、いまいちときめきを感じないのは、先の引用中の「美の詩が引きよせる精神」とは正反対のものを向こう側から押し付けられているからなのかもしれません。桶ダンスの時も作間は相変わらず美しい身のこなしを見せていたわけですが、純粋に楽しめなかったのは、その押し付けに対し抵抗したい気持ちがあったからなのでしょう。……いや、向こうの意図を理解している時点で、わたし自身が既に「美の詩が引きよせる精神」を捨ててしまっているのか?