儚いから愛おしく、慈しむほど輝く

ユーフォリアなんて贅沢言わないからこの痛みだけをかなえて

君をずっと見守っているからね

無事生きたまま8月を迎えられました。レポートは残り2つです。今週末には夏休みに入る……はず……

さて、絶賛レポートに追われているにもかかわらず、UNEXTの20日間無料お試しに入ったら電影少女の第一巻が無料配信されていたのでさっそく読んでみました。

電影少女 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

電影少女 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

少年漫画やラノベ、ギャルゲーによくあるラブコメが大好きなので、レンタルビデオから美少女が飛び出てくる!!という設定に案の定ハマってしまいました。それにあいちゃんが好みの二次元ヒロインすぎて……リトバスでは葉留佳、はがないでは理科、なわたしはやっぱり元気で健気なあいちゃんが好きです。

ブコメのお約束通り、あいちゃんは物語の途中で洋太のことが好きになってしまいます。そしてやっぱりラブコメのお約束通り、あいちゃんは「洋太のことを好きになってはいけない」と悩みます。けれど、その背景が他の作品とは少し違うんですよね。あいちゃんは普通の女の子に見えるけれど、失恋して悲しむ男の子をなぐさめたり、応援したりするために生まれてきた存在です。だから、「洋太には他に好きな子がいるから」好きになってはいけないのではなく、「自分はビデオガールで洋太をなぐさめたり、応援したりしないといけないから」好きになってはいけないのです。

洋太を好きになってしまったことで嫉妬したり、寂しがったり、様々な感情を持つようになったあいちゃんは、役目通りに働いていないと開発者に回収されてしまいます。そこで、

「それでは普通の人間の女の子と同じではないか」

「ビデオガールは男たちにとって天使でなければならんのだ 普通の女の子では存在の意味はない」

と言われるんですけど、これがまた切ない、し、アイドル的だなあと思います。アイドルの引退の台詞として有名なのはやっぱり「普通の女の子に戻りたい」だと思うんですけれど、これってアイドルは普通の女の子(男の子)ではないことを示してますよね。じゃあどういうところが普通でないのか、という話になってくると思うんですけれど、生活とか、収入とか、そういう目で見て分かるものは勿論以上に、背負っている役目が普通の子とは違うとわたしは思います。普通の子は自分の人生のことだけを考えていればいいし、誰かの人生なんて意識しなくても良い。でも、アイドルはそうはいかない。アイドルとして生きることで、自分の意思とは無関係に「不特定多数の誰かを元気づける」という役目が自動的に発生してしまう。それゆえ、自由が制限されたり、言いたいことが言えなかったりすることが多々起こると思うんですけれど、そういうところが物凄く、ビデオガールと重なるなあ、と。ただ、ビデオガールは元々誰かをなぐさめるために生まれてきたのに対し、アイドルは元々はみんな普通の子なんですよね。だから余計にその不自由さやつらさが浮き彫りになっているような気がして、やっぱりわたしはアイドルを見つめるときに何とも言えない背徳感に襲われてしまうのです。

また、あいちゃんは、ピュアな心の持ち主のところにしか現れない存在なのですが、このピュアさって言い換えれば子ども時代特有の繊細さだと思うんです。そういうところもアイドルっぽいなあ、と。アイドルのメインターゲットって中学生くらいだと思うんですけれど、そのくらいの年齢の子って世界が狭かったり、何かに対して救いを求めたくなったりすることから、ある対象に対してのめり込みやすいじゃないですか。でも、大抵の場合、大人になるにつれてどんどん他のものに興味が移ってしまう。勿論、ずっとアイドルが好きな人もいるとは思いますし、わたしだってその一人ですけれど(笑)でも、「好き」のベクトルが全く違うと思うんですよね。あの中学生特有の陶酔状態にはもう二度となれない気がしますし……そういう、「子どもだけ」という部分もアイドル的だと思います。

作者も少しはそういうアイドル的概念を想定して描いていたのかしらん。……と思っていたら、実写版の電影少女ではそうした「アイドルらしさ」にフォーカスされた展開になっていました。アイちゃんがアイドルデビューするくだりが本当に見ていて苦しいです……人々の手によって容易に消費されていく感覚が気持ち悪くて、でもそれはわたしが普段やっていることで……面白いんですけれど、見ていると自分の汚さを突き付けられた気分になって少しだけ落ち込みます。

それにしても、わたしってやっぱりなんでもかんでもアイドルにつなげてしまう病!(笑)やめたい!けどやめられないです……