儚いから愛おしく、慈しむほど輝く

呼び捨てされる嬉しい響き Good Chance 期待しちゃうな

I need your love. Yes, I need your love, baby.(その107)

昨日の続きです。

今年のドリボでハイハイの新曲が披露されました。「Make you wonder」という題名の曲です。曲の中では繰り返し何度も「I make you wonder.」というフレーズが出てきます。わたしは初めて聴いた時、特に歌詞や曲自体に対する感想は湧き出てこなかったのですが(それ以上に3人しかいない舞台への衝撃の方が大きかった……2019年9月10日昼下がりのおもひで)少クラで改めて正確な歌詞を見ながら聴いた時、彼らの夢は本当にすぐ近くまで来ていたのだな、という高揚感に包まれながらも、悲しいような、やるせないような気持ちになりました。

 

昨日も書いたように、シンデレラガールの「I wanna be your sunshine.」というフレーズはデビュー組だからこそ歌えるものだとわたしは考えています。なぜなら、ジュニアは太陽と呼ぶには存在の地盤が脆弱だからです。その一方でハビドリの「You're my sunshine.」はデビューを目指すジュニアだからこそ歌えるフレーズだと思います。あなたは僕の太陽。多くのおたくが持つデビューを見届けたい願望、アイドルを支えてあげたい願望を美しい言葉に直してくれているようなフレーズにすら思えるのです。

では、「I make you wonder.」はどうなのか、と言うと、どちらかと言えば前者に近い印象を抱きます。君をわくわくさせたい。これは、わくわくさせられる自信があるから、全く知らない世界を見せてあげられる自信があるから歌えるフレーズだと思うのです。「I wanna make you shine, make you wonder.」というフレーズもありますから、この解釈が大きく間違っているということはないでしょう。少なくとも、「I wanna be your sunshine.」に近いものであるはずです。ですから、ハイハイの5人にはそれだけの力があると、そう考えていいと思うのです。

その一方で、どこか自信のない印象、「You're my sunshine.」に近いなという印象を抱かせてくるフレーズもありました。それが優斗くんのソロパート「I need your love, yes, I need your love, baby.」です。君をわくわくさせる、輝かせると歌いながらも、君の愛が必要、と繰り返すのはまだ弱いところや自信のないところ、未熟なところがあるから、のような気がするのです。いや、きっと、わたし自身がハイハイジェッツに対して、そうであってほしいと願っているのです。誰かの愛が必要であってほしいと。それは、まだ誰にも渡したくない、小さな箱の中で愛でていたいという思うがあるのと同時に、未熟さが必要条件である美しさを持っていて欲しいと祈っているからなのだと思います。

以前にも書いたように、わたしは「美しさ」とは、成熟さと未熟さの絶妙なバランスの上に成り立つものであると考えています。もちろん、成熟した大人だからこそ持てる美しさというものもあるとは思いますが、わたしは、大人と子どもの狭間にいる男の子にしか与えられない「美しさ」が好きなのです。そして、今のハイハイジェッツはそれを確実に具えているし、だからこそ、その貴重な魅力を長く楽しみたいと思っているのです。もちろん、現実問題子どものままではいられませんし、いつかは大人になるときが来てしまいます。でも、今だけは、大人と子どもの狭間にいる彼らを愛でていたいし、追い風が吹いている彼らを見ていたい。彼らの視線の先に明るい未来があることを信じながら、この子たちはいつか伝説に成るのだろうなあ、とわくわくしていたいのです。

きっと、この曲は2019年夏を通ったハイハイジェッツだから歌える曲なのだと思います。もっと言えば、ここではない世界、何も起こらなかった世界に生きる2019年秋の5人のハイハイジェッツに歌ってほしい曲でした。もちろん、そんな「もしも」をいくつ重ねたとしても何も生まれないし、「起こってしまった」世界であることは変えられません。でも、そんなばかみたいな妄想を重ねてしまいたくなるのです。なぜなら、伝説に成るときはもうすぐそこまで来ていると、まだ幼い部分や足りない部分もあるけれど、それでもいい、いや、だからこそ美しいと本気で思っていたから。そして、この曲がドリボのタイミングで彼らに与えられたということは、きっと、そう感じていたのはわたしだけ、わたしたちだけではなかったということだと思うのです。だから、この曲の歌詞を見た時、喜びと絶望でいっぱいになりました。途端に8月までの彼らが遠いもの、もう二度と手に入らないものに思えてきてしまった。どうしてここが「起こってしまった」世界で、何も起こらなかった世界じゃないのかと、何度も何度も悔やみました。

 

数日後の世界がどうなっているのか、今はまだ分かりません。良い未来が待っているのか、それとも目を背けたい現実が待っているのか、そもそもそこにいるのは何人なのか、それすらも分からないのです。でも、5人でこの曲を歌う姿を見られることを祈り続けています。だって、わたしは作間のことも、他の4人のことも大好きで、5人の夢が叶う瞬間を見たいと願っているのだから。ていうかわたし作間がこの曲歌ってるところ見たことないよ……ちーん。あと数日強く生きます……はやく戻ってきて絶対に歌ってね。